2017年10月アーカイブ

平成29年7月 新しい学習指導要領解説 理科 文科省サイトに公示。

【中学校指導要領解説】

https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/03/18/1387018_005.pdf

「生命(遺伝)の連続性」「遺伝の規則性と遺伝子」観察・実験・実際の体験を通じて「分離法則」「優勢の法則」を学ぶ

【中学校学習指導要領解説 一部抜粋】

(5) 生命の連続性

(5) 生命の連続性 生命の連続性についての観察,実験などを通して,次の事項を身に付ける ことができるよう指導する。

 ア 生命の連続性に関する事物・現象の特徴に着目しながら,次のことを理 解するとともに,それらの観察,実験などに関する技能を身に付けること。

 イ 生命の連続性について,観察,実験などを行い,その結果や資料を分析 して解釈し,生物の成長と殖え方,遺伝現象,生物の種類の多様性と進化 についての特徴や規則性を見いだして表現すること。また,探究の過程を 振り返ること。小学校では,第5学年で「植物の発芽,成長,結実」や「動物の誕生」につい て学習している。また,中学校では,第1学年で「(1)ア(イ)㋐ 植物の体の共通 点と相違点」で花のつくりについて,第2学年で「(3)ア(ア) 生物と細胞」につい て学習している。

  ここでは,理科の見方・考え方を働かせ,生命の連続性についての観察,実験 などを行い,生物の成長と殖え方の特徴や遺伝の規則性,及び長い時間の経過の 中で生物は変化して多様な生物の種類が生じてきたことを見いだして理解させる とともに,それらの観察,実験などに関する技能を身に付けさせ,思考力,判断 力,表現力等を育成することが主なねらいである。 思考力,判断力,表現力等を育成するに当たっては,生命の連続性について, 見通しをもって観察,実験などを行い,その結果や資料を分析して解釈し,生命 の連続性に関わる特徴や規則性を見いだして表現させるとともに,探究の過程を 振り返らせることが大切である。その際,レポートの作成や発表を適宜行わせる ことも大切である。 なお,これらの学習を通して,生命の連続性が保たれていることや多様な生物 の種類が生じてきたことについて認識を深め,生命を尊重する態度を育てること が重要である。

(ァ) 生物の成長と殖え方 (中略)  

(イ) 遺伝の規則性と遺伝子

 ㋐ 遺伝の規則性と遺伝子 交配実験の結果などに基づいて,親の形質が子に伝わるときの規則性を 見いだして理解すること。

 (内容の取扱い) ウ アの(イ)の㋐については,分離の法則を扱うこと。また,遺伝子の本体が DNA であることにも触れること。 ここでは,交配実験の結果などから形質の表れ方の規則性を見いだし,染色体 にある遺伝子を介して親から子へ形質が伝わること及び分離の法則について理解 させることがねらいである。

 ㋐ 遺伝の規則性と遺伝子について ここでは,一つの形質に注目して,形質が子や孫にどのように伝わっていくか について考察させ,遺伝の規則性を見いだして理解させる。 例えば,メンデルの交配実験の結果を分析して解釈し,子や孫の形質の表れ方 には規則性があることに気付かせる。その際,染色体に関する図やモデルなどを 活用して,その規則性は対になっている遺伝子が分かれて別々の生殖細胞に入る ことによってもたらされることを取り上げる。その後,コインやカードなどを用 いて交配のモデル実験を行わせて,規則性をもたらす仕組みを確認させることが考えられる。その際,交配のモデル実験における試行回数と得られる結果との関 係に気付かせたり,モデル実験の操作や結果が何を意味するかなどを考えさせた りして,探究の過程を振り返らせることが考えられる。

 このような学習を通して,分離の法則について理解させるとともに,生物は親 から遺伝子を受け継ぎ,遺伝子は世代を超えて伝えられることを理解させる。そ の際,遺伝子の本体が DNA という物質であることにも触れる。 なお,現在,遺伝子や DNA に関する研究が進み,医療,食料,環境,産業など 日常生活や社会に関わる様々な分野で,その研究成果が利用されるようになって いる。このことについて,文献や情報通信ネットワークなどを活用して,理解を 深めさせることが考えられる。

【小学校指導要領解説】

http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2017/10/13/1387017_5.pdf

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